特集 色素沈着を伴う皮膚病
臨床例
一過性新生児膿疱黒皮症
村田 眞理子
1
,
大下 彰史
1
,
貫野 賢
1
,
永田 誠
1
1京都第一赤十字病院皮膚科
キーワード:
膿疱
,
好中球
,
新生児中毒性紅斑
Keyword:
膿疱
,
好中球
,
新生児中毒性紅斑
pp.563-566
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000000101
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<症例のポイント>・ 一過性新生児膿疱黒皮症(一過性新生児膿疱性色素沈着,transient neonatal pustularmelanosis)は,出生時より生じる膿疱とその後の色素沈着を特徴とする.本邦ではまれな疾患であり,診断に苦慮することも少なくない.・ 新生児中毒性紅斑とは類似した臨床経過から鑑別が困難な場合がある.・ 感染症や他の膿疱性疾患との鑑別が必要となるが,ヘルペスウイルス特異抗原検査,KOH直接鏡検,培養検査,Wright-Giemsa染色などが有用である.自験例でもこれらの検査結果から早期に感染症を否定,無治療で経過観察することができた.
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