Japanese
English
症例報告
オンライン血液透析濾過療法の導入とL-グルタミン配合胃腸薬内服で改善した透析水疱症と考えられる1例
A case of bullous disease of dialysis resolved with on-line hemodiafiltration therapy and internal use of L-glutamine
小松 成綱
1
,
梅影 香央里
1
,
土井 春樹
2
,
水元 俊裕
1
,
橋本 喜夫
1
,
西 薫
3
Shigetsuna KOMATSU
1
,
Kaori UMEKAGE
1
,
Haruki DOI
2
,
Toshihiro MIZUMOTO
1
,
Yoshio HASHIMOTO
1
,
Kaoru NISHI
3
1旭川厚生病院皮膚科
2旭川医科大学皮膚科学講座
3ふらの皮フ科
1Division of Dermatology, Asahikawa-Kosei General Hospital, Asahikawa, Japan
2Department of Dermatology, Asahikawa Medical University, Asahikawa, Japan
3Furano Dermatology, Furano, Japan
キーワード:
表皮下水疱
,
慢性腎不全
,
偽ポルフィリン症
,
グルタチオン
,
酸化ストレス
Keyword:
表皮下水疱
,
慢性腎不全
,
偽ポルフィリン症
,
グルタチオン
,
酸化ストレス
pp.579-582
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205477
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要約 38歳,女性.急速進行性糸球体腎炎のため腎不全に陥り,血液透析濾過療法が開始された.3年後から全身の瘙痒と皮疹が出現し5年後に当科を受診した.体幹四肢に紅斑や小水疱が散在し,生検病理組織像で表皮下水疱を認めた.自己免疫水疱症やアミロイドーシス,ポルフィリン症は否定的で,夏季に悪化傾向があることや自然消退することから透析水疱症と診断した.オンライン血液透析濾過療法の導入とアズレンスルホン酸ナトリウム水和物・L-グルタミン配合顆粒(マーズレン®S配合顆粒)の内服を行ったところ,水疱新生はおさまり寛解状態を保っている.透析水疱症は自然軽快するといわれる疾患であるがゆえに,経過観察あるいは見逃されている可能性があるが,治療手段があることは患者のQOL改善につながると考える.
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