Japanese
English
症例報告
特異な皮疹を示した第2期梅毒の1例
A case of secondary syphilis with unique dermatological manifestations
川本 友子
1
,
田上 尚子
1
,
園田 早苗
1
Tomoko KAWAMOTO
1
,
Naoko NAGATA-TAGAMI
1
,
Sanae SONODA
1
1大手前病院皮膚科
1Division of Dermatology, Ootemae Hospital, Osaka, Japan
キーワード:
2期梅毒
,
環状丘疹性梅毒疹
,
扁平コンジローマ
Keyword:
2期梅毒
,
環状丘疹性梅毒疹
,
扁平コンジローマ
pp.355-359
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205685
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要約 20歳,女性.初診の3か月前より皮疹が出現した.初診時,顔面・体幹・上肢に紅色充実性丘疹が環状に配列しながら融合し,同心円状や一部連圏状を呈しており,陰部には湿潤傾向のある扁平隆起性丘疹を認めた.採血にて梅毒血清反応はTP抗体471 C.O.I,カード法32倍と陽性だった.病理組織所見においては,真皮浅層血管内皮細胞の肥厚および血管周囲に小型リンパ球と形質細胞を中心とした稠密な細胞浸潤を認めた.以上より環状丘疹型梅毒疹および扁平コンジローマを呈する第2期梅毒としてアモキシシリン水和物1,500mg/日を開始したところ,1週間で皮疹はほぼ平坦化し褐色調となった.非典型的な環状皮疹をみた際,梅毒にも留意した問診,検査が必要と考える.
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