Japanese
English
今月の症例
広範囲に扁平コンジローマを認めた第2期顕症梅毒の1例
A case of secondary syphilis with extensive condylomata lata
嵯峨 兵太
1
,
檜垣 祐子
1
,
川島 眞
1
Hyota SAGA
1
,
Yuko HIGAKI
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University
キーワード:
第2期顕症梅毒
,
扁平コンジローマ
,
酵素抗体法
,
Treponema Pallidum
Keyword:
第2期顕症梅毒
,
扁平コンジローマ
,
酵素抗体法
,
Treponema Pallidum
pp.595-597
発行日 2000年7月1日
Published Date 2000/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903298
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33歳,男性.約4か月前にピンクサロンで感染の機会があった.1か月前から口囲に皮疹が出現し,肛囲,腋窩に拡大した.初診時頭部,耳介,口囲,鼻入口,左肩に痂皮を伴う小豆大紅色丘疹を認め,両腋窩,陰部には表面が湿潤した扁平隆起性淡紅色丘疹が多発し,悪臭を伴っていた.ガラス板法は128倍,TPHA法は10240倍であった.右腋窩の丘疹の組織像は,表皮索の延長が著明で,真皮上層から中層にかけて形質細胞主体の稠密な細胞浸潤を認め,酵素抗体法で有棘層に多数のTreponema Pallidumを認めた.第2期顕症梅毒と診断し,ベンジルペニシリンベンザチン1日160万単位の内服にて軽快した.腋窩,陰部に広範囲に扁平コンジローマが生じた理由として多汗や摩擦などの局所的要因の関与が考えられた.
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