Japanese
English
症例報告
直腸炎を伴った第2期顕症梅毒の1例
A case of secondary syphilis in a patient with proctitis
三浦 貴子
1
,
中村 晃一郎
1
,
金子 史男
1
Takako MIURA
1
,
Koichiro NAKAMURA
1
,
Fumio KANEKO
1
1福島県立医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology,Fukushima Medical University School of Medicine
キーワード:
梅毒
,
扁平コンジローマ
,
Treponema pallidum
,
消化管梅毒
Keyword:
梅毒
,
扁平コンジローマ
,
Treponema pallidum
,
消化管梅毒
pp.844-846
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101010
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45歳,男性.肛門周囲に扁平でやや隆起した疣状の紅色丘疹が出現した.その後,下痢・粘血便が出現したため当科を受診した.両口角に白色のびらん,両手掌に角化を伴う乾癬様丘疹を認めた.肛門周囲の丘疹から生検を施行した.表皮は索状に肥厚し,真皮上層には形質細胞を主体とする細胞浸潤を認めた.抗Treponema pallidum抗体による免疫染色で表皮細胞間に多数のTreponema pallidumが確認された.梅毒血清反応はガラス板法64倍,TPLA15,211mU/mlと高値で第2期梅毒と診断した.直腸内視鏡では直腸肛門部付近にびらんを認め,直腸梅毒を合併した症例と考えられた.サワシリン (R)1,500mg/日を8週間内服したところ,皮疹・直腸症状は速やかに消退し,ガラス法8倍,TPLA1,084mU/mlへと減少した.
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