Japanese
English
症例報告
ヒアルロン酸,A型ボツリヌス毒素注射歴のあるmultiple miliary osteomas of the faceの1例
A case of multiple miliary osteomas of the face with the history of hyaluronic acid and botulinum toxin type A injection
廣瀬 京
1
,
星野 雄一郎
1
,
貞安 杏奈
1
,
渡邉 荘子
1
,
石崎 純子
1
,
安齋 眞一
2
,
田中 勝
1
Miyako HIROSE
1
,
Yuichiro HOSHINO
1
,
Anna SADAYASU
1
,
Soko WATANABE
1
,
Sumiko ISHIZAKI
1
,
Shin-ichi ANSAI
2
,
Masaru TANAKA
1
1東京女子医科大学東医療センター皮膚科
2日本医科大学武蔵小杉病院皮膚科
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University Medical Center East, Tokyo, Japan
2Department of Dermatology, Nippon Medical School Musashi Kosugi Hospital, Kawasaki, Japan
キーワード:
multiple miliary osteomas of the face
,
原発性皮膚骨腫
,
ヒアルロン酸
,
A型ボツリヌス毒素
Keyword:
multiple miliary osteomas of the face
,
原発性皮膚骨腫
,
ヒアルロン酸
,
A型ボツリヌス毒素
pp.163-167
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205642
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 51歳,女性.数年前から顔面に皮疹が多発し増加傾向のため当科を受診した.生活歴にヒアルロン酸,A型ボツリヌス毒素注入歴がある.前額部,両頰部に粟粒大程度の常色の小丘疹が多発していた.ダーモスコピーでは淡紅色と白色の領域が混在し,わずかに不明瞭な線状血管があった.病理組織像では真皮中層から深層にかけて好酸性に染まる,被膜で囲まれた骨組織があった.続発性骨形成を証明できる既往歴・生活歴がないことからmultiple miliary osteomas of the faceと診断した.本疾患は本邦では稀な疾患とされているが,海外では放射線科医の中で比較的ありふれた疾患であるとの報告もある.現時点では注射を明らかな原因とする顔面骨腫の報告例はないが,将来的に同様の症例の集積がみられれば,ヒアルロン酸やA型ボツリヌス毒素などの注射歴のあるものは,続発性皮膚骨腫の診断となりうるかもしれない.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.