Japanese
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今月の症例
腰部皮膚瘻孔から黄色肉芽腫性腎盂腎炎が判明した1例
A case of xanthogranulomatous pyelonephritis presenting a skin fistula on the lower back
藤田 真文
1
,
加畑 大輔
1
,
横田 日高
1
,
高田 昌幸
2
Mafumi FUJITA
1
,
Daisuke KABATA
1
,
Hidaka YOKOTA
1
,
Takata MASAYUKI
2
1福井赤十字病院皮膚科
2福井赤十字病院腎臓泌尿器科
1Devision of Dermatology, Fukui Red Cross Hospital, Fukui, Japan
2Division of Urology, Fukui Red Cross Hospital, Fukui, Japan
キーワード:
腰部皮膚瘻孔
,
黄色肉芽腫性腎盂腎炎
Keyword:
腰部皮膚瘻孔
,
黄色肉芽腫性腎盂腎炎
pp.386-390
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205430
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要約 58歳,女性.初診3か月前から左腰部に紅斑を認め消毒していたが改善せず当科を受診した.全身倦怠感,発熱などの炎症所見はなかったが,皮膚培養より大腸菌を検出した.外用剤での保存的治療に抵抗性であったため腹部造影CTを撮影した.CT検査で左膿腎症があり,皮膚への瘻孔があった.左腎摘出術を施行され,摘出腎は黄色調で萎縮していた.病理組織学的に腎組織間質に泡沫細胞の浸潤を認め,黄色肉芽腫性腎盂腎炎と診断した.腎摘出後,上皮化した.腰部に難治性の皮膚瘻孔を認めた場合は,黄色肉芽腫性腎盂腎炎を含めた膿腎症を鑑別に入れ積極的な画像検索を施行することが勧められる.
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