Japanese
English
症例報告
超音波ゲルに含まれるメチルパラベンによる接触蕁麻疹の1例
A case of contact urticaria caused by methyl paraben in ultrasound gel
臼居 駿也
1
,
加畑 大輔
1
,
横田 日高
1
Shunya USUI
1
,
Daisuke KABATA
1
,
Hidaka YOKOTA
1
1日本赤十字社福井赤十字病院皮膚科
1Division of Dermatology, Japanese Red Cross Fukui Hospital, Fukui, Japan
キーワード:
接触蕁麻疹
,
超音波ゲル
,
メチルパラベン
Keyword:
接触蕁麻疹
,
超音波ゲル
,
メチルパラベン
pp.942-946
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205877
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要約 20歳台,男性,初診の8か月前に超音波ゲルを塗布した部位に瘙痒を伴う紅斑が出現し,数時間以内に自然消退した.同様の症状を繰り返すため,当科を受診した.実際に使用したゲルのオープンテストで紅斑を伴う膨疹が出現したため,超音波ゲルによる接触蕁麻疹と診断した.ゲル成分のクローズドパッチテストを施行し,膨疹がメチルパラベンにのみ出現したため,原因成分と判断した.また,メチルパラベンの濃度別クローズドパッチテストを施行し,as isのみ膨疹が出現し,希釈したメチルパラベンは陰性であった.このことから接触蕁麻疹の出現には原因成分の含有濃度が関与している可能性が示唆され,パッチテスト時の濃度設定には注意が必要である.使用頻度に比して超音波ゲルによる接触蕁麻疹の報告は少ないが,皮膚科ではダーモスコピーで使用されることがあるので,接触蕁麻疹を惹起する可能性があることは認識しておく必要がある.
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