Japanese
English
特集 日常診療に潜むリンパ腫・リンパ増殖性疾患―リンパ腫との鑑別が問題になる関連疾患―
(症例報告)
トシリズマブ投与により皮膚病変が改善した形質細胞型Castleman病の1例
Skin lesions of plasmacytoid Castleman disease successfully treated with tocilizumab
内堀 貴文
1
,
柴田 知之
1
,
大嶋 雄一郎
1
,
渡辺 大輔
1
,
萩田 淳一郎
2
,
都築 豊徳
3
Takafumi UCHIBORI
1
,
Tomoyuki SHIBATA
1
,
Yuichiro OSHIMA
1
,
Daisuke WATANABE
1
,
Junichiro HAGITA
2
,
Toyonori TSUZUKI
3
1愛知医科大学,皮膚科学講座(主任:渡辺大輔教授)
2同,腎臓・リウマチ膠原病内科
3同,病理診断学講座
キーワード:
Castleman病
,
トシリズマブ
,
IgG4関連疾患
,
IL-6
,
形質細胞
Keyword:
Castleman病
,
トシリズマブ
,
IgG4関連疾患
,
IL-6
,
形質細胞
pp.1806-1809
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004245
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33歳,女性。当院初診11年前より背部に皮疹,呼吸苦,発熱があった。5年前より全身の多発リンパ節腫大を認め,IgG4関連疾患としてステロイド内服加療をされていたが,炎症反応高値,発熱が持続していた。当院初診時,顔面,体幹,腋窩に散在する大小不同の一部融合する茶褐色斑を認め,皮膚およびリンパ節の再生検を施行し,Castleman病と診断した。トシリズマブの2週ごとの投与を開始し皮疹は軽快し,血液検査所見も改善したためステロイド内服終了となった。現在も有害事象を認めず,トシリズマブを継続投与中である。Castleman病はまれな疾患であり,トシリズマブ投与による皮疹の改善の報告は少なく,今後さらなる症例の蓄積が望まれる。
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