Japanese
English
症例報告
先天性筋強直性ジストロフィー患者に生じた若年性基底細胞癌の1例
A case of juvenile basal cell carcinoma associated with congenital myotonic dystrophy
志水 陽介
1
,
岩瀬 七重
1
,
鷲崎 久美子
1
,
関東 裕美
1
,
石河 晃
1
Yosuke SHIMIZU
1
,
Nanae IWASE
1
,
Kumiko WASHIZAKI
1
,
Hiromi KANTO
1
,
Akira ISHIKO
1
1東邦大学医療センター大森病院皮膚科
1Department of Dermatology, School of Medicine, Toho University, Tokyo, Japan
キーワード:
基底細胞癌
,
若年性
,
筋強直性ジストロフィー
,
先天性筋強直性ジストロフィー
Keyword:
基底細胞癌
,
若年性
,
筋強直性ジストロフィー
,
先天性筋強直性ジストロフィー
pp.135-138
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205316
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要約 18歳,女性.先天性筋強直性ジストロフィーにて筋力低下,精神発達遅滞,先天性大動脈狭窄症,動脈管開存症の既往がある.幼少期より右頸部に黒色結節を自覚していたが,数か月前より増大してきたため2013年2月に当科を受診した.右頸部に10×9mmの黒色結節がみられた.全摘生検を施行し,病理学的に,基底細胞癌と診断した.基底細胞母斑症候群は視診,理学的所見,各種検査所見より否定された.筋強直性ジストロフィーに合併する皮膚腫瘍としては多発性石灰化上皮腫が知られているが,近年,海外を中心に多発性基底細胞癌との合併例の報告が散見され,疾患関連性が示唆されている.自験例は基底細胞癌単発例であるが,患者が若年であるためと考えた.今後も基底細胞癌が多発,新生してくる可能性があり,慎重な経過観察が必要である.
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