3 筋強直性ジストロフィーのリハビリテーション医療

Rehabilitation Practice of Myotonic Dystrophy

要旨　筋強直性ジストロフィー1型は成人で最も多い進行性筋疾患であり，重症度もさまざまであるが，ミオトニア，筋力低下をはじめ多彩な障害を呈する．リハビリテーション医療は，それぞれの機能障害に対して最良のコントロールを得るとともに，その時点でのADLを維持しQOLの維持，向上を図ることを目的として行われる．機能維持のために，廃用性筋力低下の予防，軽減，積極的な筋力強化，生活習慣の改善，上肢機能の維持，改善などが図られる．運動や活動に際しては多くのリスクが存在することを念頭に，心機能，呼吸機能，視覚，聴覚，認知機能，バランス能力の障害などに配慮した運動プログラムや生活指導および環境整備を行うことが重要である．