Japanese
English
症例報告
外陰部に生じたsolitary fibrous tumorの1例
A case of solitary fibrous tumor
劉 暘
1
,
石川 武子
1
,
田中 隆光
1
,
多田 弥生
1
,
大西 誉光
1
,
帆足 俊彦
2
,
渡辺 晋一
1
Yang LIU
1
,
Takeko ISHIKAWA
1
,
Takamitsu TANAKA
1
,
Yayoi TADA
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Toshihiko HOASHI
2
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学講座
2日本医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine, Tokyo, Japan
2Department of Dermatology, Nippon Medical University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
孤立性線維性腫瘍
,
CD34
,
皮下軟部組織
Keyword:
孤立性線維性腫瘍
,
CD34
,
皮下軟部組織
pp.67-71
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205301
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要約 73歳,女性.1年半前に自覚した右大陰唇の皮下結節が徐々に増大し,18mm大の球状の弾性硬結節となった.表面は平滑に触知され,皮膚下床との可動性良好であった.MRIのT1,T2強調で均一な低信号,脂肪抑制像では軽度高信号,エコーでは内部不均一な低エコー像を示した.病理組織像は皮下の境界明瞭な円形の病変で,周囲を線維性間質で被包されていた.紡錘形の核をもつ腫瘍細胞が稠密に増殖し,介在する分岐状血管が散見された.CD34,bcl-2,CD99は陽性,αSMA,S100蛋白陰性で,solitary fibrous tumor(SFT)と診断した.SFTは病理組織学的に周囲を覆う線維性皮膜や,腫瘍内の鹿の角状に分岐した小血管の存在などの特徴がある.軟部組織の腫瘍の中では,同様にCD34陽性の隆起性皮膚線維肉腫と鑑別を要するが,上記の点で鑑別できると考えた.
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