発行日 2002年12月1日
Published Date 2002/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2003111203
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57歳男.腰痛,両下肢の痺れを主訴として脊髄造影で騎跨状停止像を認めた.ミエロCTで脊髄は右方へ著明に圧排され,扁平化していた.神経鞘腫等の硬膜内髄外腫瘍を疑い手術を施行した.線維芽細胞様の短紡錘形細胞が特定の配列パターンのないpatternless patternを示した.核分裂は殆どなく間質には膠原線維を認めた.髄膜腫,神経鞘腫等の鑑別のため免疫染色を行った.免疫染色では腫瘍細胞はvimentinとCD34で陽性を示し,組織学的特徴とCD34免疫染色陽性よりSFTと診断した.術中,腫瘍摘出操作を安全に行う目的で経頭蓋電気刺激によるMEPを記録した.腫瘍剥離操作に伴い活動電位が記録されることがあり,適宜操作を休止しつつ摘出したが,摘出前・中・後ともにMEPは良好に記録されており,術中MEPの利用は摘出操作を安全に進める上で有用である
©Nankodo Co., Ltd., 2002