不完全脱色素斑上にLentiginosisを生じたHypomelanosis of Itoの1例

Hypomelanosis of Ito Associated with Lentiginosis on Hypopigmented Area

27歳，女性。乳児期に先行する炎症所見なく，体幹，四肢，顔面に脱色素斑が出現し，斜視と脊柱側彎症がみられhypomelanosis of Itoと診断された。8歳頃より脱色素斑部を中心に小豆大までの類円型の小褐色斑が出現し，その後徐々に増数した。Blaschko線に沿った線状，弧状の不完全脱色素斑が体幹，四肢にみられ，顔面，頸部および上半身の不完全脱色素斑の部位に小豆大までの褐色斑が多数散在していた。基底層にbasal pigmentationがみられlentigoと診断した。Hypomelanosis of Itoにunilateral lentiginosisが生じたと診断した。Lentigoは，Qスイッチルビーレーザーの照射にて色素沈着を残さず消退した。Hypomelanosis of Itoに幼少時からlentiginosisが生じた報告はまれであり，偶発的な合併と考えた。