Japanese
English
症例報告
小児の腰部脂肪芽腫の1例
An infantile case of lipoblastoma of the lumbar lesion
栗山 裕子
1
,
大西 一德
1
,
井出 宗則
2
Yuko KURIYAMA
1
,
Kazunori OHNISHI
1
,
Munenori IDE
2
1前橋赤十字病院皮膚科
2前橋赤十字病院病理診断科
1Division of Dermatology, Maebashi Red Cross Hospital, Maebashi, Japan
2Division of Diagnostic Pathology, Maebashi Red Cross Hospital, Maebashi, Japan
キーワード:
脂肪芽腫
,
小児
Keyword:
脂肪芽腫
,
小児
pp.63-66
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205300
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要約 2歳5か月,女児.1歳半頃より腰部中央に弾性硬の半球状結節があった.生検病理組織像で脂肪芽細胞が認められ,脂肪芽腫(lipoblastoma)と診断した.生検7か月後,増大傾向がみられたため全身麻酔下で摘出術を施行した.過去20年間の本邦報告例の文献的考察では,男児に多く,3歳以下が92.7%であった.部位としては頸部が最も多く,腫瘍長径は平均6.3cmと比較的大きかった.治療は全例で手術が行われ,diffuse typeの3例で再発があった.自験例はcircumscribed typeであり,予後は良好である可能性が高い.治療では全例で手術が選択されており,増大傾向を示すその特徴からも早期に全切除することが有用であると考えられた.
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