Japanese
English
特集 間葉系腫瘍
Solitary Fibrous Tumorの1例
Solitary Fibrous Tumor
大倉 正寛
1
,
加藤 雪彦
1
,
平野 博嗣
2
,
長谷川 匡
3
,
梅林 芳弘
1
Masahiro OKURA
1
,
Yukihiko KATO
1
,
Hiroshi HIRANO
2
,
Tadashi HASEGAWA
3
,
Yoshihiro UMEBAYASHI
1
1東京医科大学八王子医療センター,皮膚科(主任:梅林芳弘教授)
2同,病理診断科
3札幌医科大学,病理診断科
キーワード:
solitary fibrous tumor
,
STAT6
,
切除範囲
Keyword:
solitary fibrous tumor
,
STAT6
,
切除範囲
pp.1191-1194
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001478
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
61歳,女性。4年前から左肩甲部に皮下結節を自覚していた。組織学的に,被膜を欠いた境界明瞭な腫瘍で,細胞密度の高い部分と低い部分が混在していた。短紡錘形細胞が特定の配列パターンを示さず増殖し,腫瘍細胞間に太いロープ状の膠原線維を認めた。また,腫瘍細胞間に介在する血管は血管壁が薄く,管腔が鹿の角(staghorn)様の形態を呈していた。免疫組織化学的には,腫瘍細胞は,vimentin,bcl-2,CD99,CD34が細胞質に,STAT6が核に陽性であった。Solitary fibrous tumor(SFT)と確定診断し,手術瘢痕から5mm離して再切除した。術後15カ月経過した現在,再発の徴候はない。SFTは中間悪性度(intermediate, rarely metastasizing)に分類されており,切除時のsafety marginの確保と,術後の注意深い経過観察が必要と考える。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.