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あとがき
中川 秀己
pp.472
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205130
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新しい年度が始まり,新入レジデント,新入スタッフを迎える季節となりました.われわれの教室では今年は女医さんのみの入局で,ついに教室員約70名の6割が女性という構成になりました.以前,女性医師の復職・キャリアパス支援を考えて,教室員全員でバックアップ体制を構築することと,有効な対策を選択するための事前準備として,女性医師の妊娠・出産・子育て,夫の転勤の動向を前もって掴んでおくことの重要性を述べました.しかしながら,昨今職場でともに働くスタッフ(医師,看護師,パラメディカルなど)の男女のワーク・ライフ・バランスを考え,その人のキャリアと人生を応援しながら,組織の業績も結果を出しつつ,自らも仕事と私生活を楽しむことができる経営者・管理者であるイクボスの重要性が唱えられてきています.実際,安倍晋三首相が「働き方改革」政策をここ3年の内閣最大のチャレンジとし,昨年9月に小池百合子東京都知事,女性医師が多い日本産婦人科学会が「イクボス宣言」を行っています.
イクボス10カ条として,①理解,②ダイバーシティ,③知識,④組織浸透,⑤配慮,⑥業務改善,⑦時間捻出,⑧提言,⑨有言実行,⑩隗より始めよ,が挙げられています(安藤哲也 NPO法人ファザーリング・ジャパンファウンダー/代表理事より).
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