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増刊号特集 最近のトピックス2017 Clinical Dermatology 2017
4.皮膚疾患治療のポイント
血管肉腫に対する新たな治療選択肢
New treatment options for angiosarcoma
緒方 大
1
Dai OGATA
1
1埼玉医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Saitama Medical University, Saitama, Japan
キーワード:
頭部血管肉腫
,
パゾパニブ
,
エリブリン
,
パクリタキセル
,
免疫チェックポイント阻害薬
Keyword:
頭部血管肉腫
,
パゾパニブ
,
エリブリン
,
パクリタキセル
,
免疫チェックポイント阻害薬
pp.125-129
発行日 2017年4月10日
Published Date 2017/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205085
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summary
血管肉腫のうち約半数を占めるとされる頭部血管肉腫は,脈管内皮細胞由来の非常に稀な肉腫であり,一般的な軟部肉腫とは発生リスク因子,発生部位,転移再発形式,予後などが異なるとされる.稀少であるがゆえに,これまで頭部血管肉腫に対する有効な治療法の開発は十分と言える状態にはない.近年本疾患に対してパクリタキセルに続き,パゾパニブ,エリブリンなどの薬剤が使用可能となり,さらには2016年2月に頭部血管肉腫診療ガイドラインが公開され,今後は治療法がある程度標準化されていくことが期待される.現時点では,初回治療時から局処治療に加え全身療法を組み合わせていく治療戦略が徐々にコンセンサスを得てきているが,血管肉腫に対して複数の薬剤が使用可能になったことで,それらをうまく組み合わせることによりさらなる治療成績の向上が期待される.
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