Japanese
English
特集 間葉系腫瘍
長期生存を得られた背部多形型脂肪肉腫の1例
Pleomorphic liposarcoma of the back with long time survival
井上 禎夫
1
,
金子 ゆき
1
,
森 智史
1
,
金井 美馬
1
,
鈴木 利宏
1
,
井川 健
1
Sadao INOUE
1
,
Yuki KANEKO
1
,
Satoshi MORI
1
,
Miuma KANAI
1
,
Toshihiro SUZUKI
1
,
Ken IGAWA
1
1獨協医科大学,皮膚科学教室(主任:井川 健教授)
キーワード:
多形型脂肪肉腫
,
エリブリン
,
パゾパニブ
,
トラベクテジン
Keyword:
多形型脂肪肉腫
,
エリブリン
,
パゾパニブ
,
トラベクテジン
pp.1077-1080
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004014
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53歳,男性。背部多形型脂肪肉腫に対し,1st lineのゲムシタビン・ドセタキセル併用療法は薬剤性皮膚障害で中止し,2nd lineでエリブリンを計39コース,3rd lineでパゾパニブを71日間投与も病勢は進行した。4th lineでトラベクテジンを計8コース投与し部分奏効が得られたが,新型コロナウイルス感染症に罹患し化学療法の中断を余儀なくされ,肺転移巣が著明に増悪し初診より5年10カ月後に永眠された。われわれが渉猟し得た範囲内でトラベクテジンを本疾患に投与した報告はなかったが,生命予後の延長に寄与したと考えた。また,予期せぬ感染症により化学療法を中断することが病勢によっては致命的になり得るため,注意深く管理することが重要と考えた。
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