Japanese
English
特集 血管性腫瘍
臨床例
頭部血管肉腫肺転移による再発性気胸の治療戦略―パゾパニブと胸腔鏡下肺部分切除術が奏効した症例―
Recurrent pneumothorax by metastatic angiosarcoma : a case of well-managed by thoracoscopic surgery and pazopanib
増澤 真実子
1
,
三井 愛
2
,
林 祥子
2
,
塩見 和
2
,
増田 智成
3
,
天羽 康之
1
Mamiko Masuzawa
1
,
Ai Mitsui
2
,
Syouko Hayashi
2
,
Kazu Shiomi
2
,
Tomonari Masuda
3
,
Yasuyuki Amoh
1
1北里大学医学部皮膚科学教室
2北里大学医学部呼吸器外科学教室
3北里大学病院救命救急・災害医療センター
1Department of Dermatology, Kitasato University School of Medicine
2Department of Thoracic Surgery, Kitasato University School of Medicine
3Kitasato University Hospital Emergency & Disaster medical center
キーワード:
血管肉腫
,
気胸
,
パゾパニブ
,
肺部分切除術
,
小腸転移
Keyword:
血管肉腫
,
気胸
,
パゾパニブ
,
肺部分切除術
,
小腸転移
pp.348-351
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002465
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・自験例は頭部血管肉腫の単発病巣でMIB-1index<10%であったが,放射線化学療法開始から9カ月と早期に肺転移をきたし再発性血気胸を認めた.
・パゾパニブ(PAZ)投与で肺転移巣は消退したが,残存した薄壁空洞病変からのair leakによる気胸を繰り返したため肺部分切除術を施行した.切除した肺空洞部には腫瘍細胞を認めなかった.
・気胸を伴う肺転移発生からの予後は極めて不良であるが,自験例ではPAZ投与と薄壁空洞部の肺部分切除によって肺転移後22カ月,気胸発生から12カ月の長期予後を得た.
・直接死因となったのは小腸転移からの腸管穿孔による腹腔内膿瘍であり,肺転移は末期まで気胸を再発することなくコントロールされた.
(「症例のポイント」より)
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