Japanese
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症例報告
若年性黄色肉芽腫の1例—ダーモスコピー所見の検討
A case of juvenile xanthogranuloma with characteristic dermoscopic appearance
田中 諒
1
,
齋藤 京
1
Ryo TANAKA
1
,
Hitoshi SAITO
1
1さいたま市立病院皮膚科
1Division of Dermatology, Saitama City Hospital, Saitama, Japan
キーワード:
juvenile xanthogranuloma
,
dermoscopy
,
setting sun appearance
Keyword:
juvenile xanthogranuloma
,
dermoscopy
,
setting sun appearance
pp.319-322
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205035
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要約 10か月女児.生後8か月で大陰唇右側に皮膚腫瘤が出現した.初診時,12mm大の柔らかい紡錘形の皮膚結節があった.色調は淡黄色調,表面平滑だった.ダーモスコピー所見では黄色調の均一な背景がみられ,その上に背景と比較して暗黄色調の沈着物が雲状に散在し,繊細な線状血管,分岐状血管が腫瘍表面全体にびまん性に多発していた.病理組織学的所見では真皮から脂肪織にかけてびまん性に腫瘍細胞が浸潤し,腫瘍細胞は胞体の明るい大型の核を有する組織球様,単核球様の細胞であり,CD68陽性,S100蛋白,CD1a陰性だった.Touton型巨細胞を認めた.臨床所見,組織学的所見,免疫組織学的所見より若年性黄色肉芽腫と診断した.近年,本症は“setting sun appearance”と呼ばれる特徴的なダーモスコピー所見を呈すると指摘されており,典型的なダーモスコピー像を呈する症例では皮膚生検なしに経過観察できる可能性が示唆された.
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