Japanese
English
症例報告
結節性類天疱瘡の3例
Three cases of pemphigoid nodularis
城 理沙
1
,
岩崎 文
1
,
加藤 雄一郎
1
,
藤井 のり子
1
,
沼田 貴史
1
,
原田 和俊
1
,
大久保 ゆかり
1
,
坪井 良治
1
Risa JO
1
,
Aya IWASAKI
1
,
Yuichiro KATO
1
,
Noriko FUJII
1
,
Takafumi NUMATA
1
,
Kazutoshi HARADA
1
,
Yukari OKUBO
1
,
Ryoji TSUBOI
1
1東京医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Medical University Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
結節性類天疱瘡
,
結節性痒疹
,
抗BP180NC16a抗体
Keyword:
結節性類天疱瘡
,
結節性痒疹
,
抗BP180NC16a抗体
pp.323-329
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205037
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要約 症例1:49歳,女性.2年前より体幹,四肢に紅斑がみられた.初診時,四肢および体幹部に紅褐色の結節が多発し,両側耳前部のみに水疱を伴っていた.症例2:80歳,女性.1年前より全身に瘙痒を伴う紅斑と結節がみられた.初診時,全身に8mm大までの,孤立性結節が多発していた.初診から3か月後に,水疱の新生をみた.症例3:71歳,男性.2年前より全身に瘙痒を伴う紅色丘疹がみられた.初診時,体幹に紅色丘疹結節が多発していた.その後,水疱が出現した.3症例ともに,抗BP180NC16a抗体の上昇と病理組織学的に表皮下水疱と好酸球の浸潤があり,蛍光抗体直接法で表皮基底膜部にIgG,C3の沈着を認め,結節性類天疱瘡と診断した.本邦では1982年以降36例の結節性類天疱瘡の報告があり,そのうち痒疹結節が先行するものは26例であった.全身に多発する痒疹結節を見た場合は類天疱瘡の可能性も考慮する必要がある.
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