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増刊号特集 最近のトピックス2023 Clinical Dermatology 2023
5.皮膚科医のための臨床トピックス
口唇メラノーシスのダーモスコピー
Dermoscopic findings in labial melanotic macule
石井 貴之
1
,
八田 尚人
1
Takayuki ISHII
1
,
Naohito HATTA
1
1富山県立中央病院皮膚科
1Division of Dermatology, Toyama Prefectural Central Hospital, Toyama, Japan
キーワード:
labial melanotic macule
,
dermoscopy
,
malignant melanoma
Keyword:
labial melanotic macule
,
dermoscopy
,
malignant melanoma
pp.157-160
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206992
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summary
口唇の色素性病変の多くは良性の口唇メラノーシスであり,下口唇に好発し,単発ないし数個以内の色素斑を呈する.アトピー性皮膚炎などの炎症性皮膚疾患に伴う症例や稀にPeutz-Jeghers症候群・Laugier-Hunziker-Baran症候群などの色素異常症による多発病変も経験される.最も鑑別を要する疾患は悪性黒色腫だが,口唇のダーモスコピーにおける基本所見が生毛部と異なることから鑑別に苦慮することも多い.基本所見は網状・線状・均一・小点ないし小斑状パターンの4要素によって構成され,複数のパターンが同一病変に混在していることも多い.悪性黒色腫との鑑別には個々のパターンにおける濃淡不整や不均一分布の有無が有用である.また,whitish veilやregression structureを含めた白色病変やpepperingの所見は悪性黒色腫により多くみられる.
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