Japanese
English
症例報告
魚鱗癬様皮疹を呈したサルコイドーシスの1例
A case of icthyosiform sarcoidosis
倉田 裕介
1
,
梅原 かおり
1
,
安野 秀一郎
1
,
若松 研弥
1
,
中村 好貴
1
,
根本 圭
2
Yusuke KURATA
1
,
Kaori UMEHARA
1
,
Shuichirou YASUNO
1
,
Kenya WAKAMATSU
1
,
Yoshitaka NAKAMURA
1
,
Kei NEMOTO
2
1山口大学大学院医学系研究科皮膚科学分野
2ねもと皮ふ科クリニック
1Department of Dermatolagy, Yamaguchi University School of Medicine, Ube, Japan
2Nemoto Dermatology Clinic, Sanyoonoda, Japan
キーワード:
サルコイドーシス
,
魚鱗癬
Keyword:
サルコイドーシス
,
魚鱗癬
pp.313-318
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205034
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要約 77歳,男性.初診2か月前より38℃台の発熱と倦怠感を自覚し,体幹・四肢に鱗屑を伴う紅斑が出現した.四肢近位筋の筋力低下,末梢神経障害を生じ,18FDG-PET/CTにて両上肢・大腿部の骨格筋に集積像を認め,ガリウムシンチグラフィーで両側肺門部に強い集積を認めた.また血中アンギオテンシン変換酵素(angiotensin converting enzyme:ACE)値は64.4U/lと高く,皮膚・筋いずれの生検でも多核巨細胞を含む非乾酪性類上皮細胞性肉芽腫の病理組織像が得られ,神経伝導検査にて左右上・下肢で末梢神経障害を認めたことより,神経・筋・皮膚サルコイドーシスと診断した.本症の臨床的特徴ならびに生検部位の特定に加えサルコイド病変の全身的な分布を評価する上における画像検査の有用性に関して文献的考察を交えて報告する.
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