Japanese
English
症例報告
リンパ節転移をきたした外陰部Bowen癌
Bowen's Carcinoma of the Vulva with Metastasis to Lymph Node
森 聖
1
,
竹田 薫
1
,
石垣 優
1
,
原 一夫
2
Hijiri MORI
1
,
Kaoru TAKEDA
1
,
Masaru ISHIGAKI
1
,
Kazuo HARA
2
1名古屋掖済会病院皮膚科
2愛知医科大学第一病理学教室
1Division of Dermatology, Nagoya Ekisaikai Hospital
2Department of First Pathology, Aichi Medical University
キーワード:
Bowen癌
,
所属リンパ節転移
,
統計
,
SCC関連抗原
Keyword:
Bowen癌
,
所属リンパ節転移
,
統計
,
SCC関連抗原
pp.523-526
発行日 1991年6月1日
Published Date 1991/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900394
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58歳女性.外陰部に発生したBowen癌の1例を報告した.排尿時,外陰部にしみるような疼痛が出現してから,約半年で左鼠径部リンパ節への転移を認めた.過去10年間におけるBowen癌の本邦報告例をまとめ,若干の文献的考察を加えた.所属リンパ節その他転移は39例中11例に認められた.また,リンパ節腫大,リンパ節郭清の臨床経過に,SCC関連抗原の値がよく相関し,自験例の今後のfollow-upの一つの指標になるものと推測された.Bowen病は比較的安全な腫瘍といわれているが,一旦浸潤性に増殖すると予後の悪い腫瘍であり,リンパ節郭清を含めた外科的治療,化学療法などの集学的治療と,長期間にわたる経過観察が肝要と思われた.
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