Japanese
English
症例報告
Hansen病患者に生じた皮膚潰瘍に対するフェニトイン外用療法の1例
A case of topical phenytoin treatment for dermal ulcer in leprosy patient
井上 太郎
1
Taro INOUE
1
1国立駿河療養所
1National Suruga Sanatorium,Shizuoka,Japan
キーワード:
皮膚潰瘍
,
フェニトイン
,
Hansen病
,
褥瘡
Keyword:
皮膚潰瘍
,
フェニトイン
,
Hansen病
,
褥瘡
pp.1037-1040
発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102474
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要約 98歳,女性.20歳時にHansen病を発症し,現在治癒している.右踵骨部に45×42mmの神経障害を伴う皮膚潰瘍が出現した.フェニトイン濃度5mg/mlの液を調整して患部に外用塗布した.治療開始直後より肉芽が増殖し,潰瘍面積の縮小が確認された.治療開始103日で上皮化し,110日で処置を終了した.治療中,血中のフェニトイン濃度は検知以下であった.また,外用による接触皮膚炎などの副作用も生じなかった.本治療はさまざまな疾患に伴う難治性皮膚潰瘍に対する新しい治療法として有効であると考えた.
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