Japanese
English
症例報告
Weber-Christian病と診断した脂肪織炎の1例
A case of panniculitis diagnosed as Weber-Christian disease
中村 維文
1
,
脇田 尚子
1
,
西井 径子
1
,
池田 哲哉
1
Korefumi NAKAMURA
1
,
Naoko WAKITA
1
,
Keiko NISHII
1
,
Tetsuya IKEDA
1
1神戸市立医療センター西市民病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kobe City Medical Center West Hospital, Kobe, Japan
キーワード:
Weber-Christian病
,
小葉性脂肪織炎
Keyword:
Weber-Christian病
,
小葉性脂肪織炎
pp.807-811
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204886
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 54歳,男性.尋常性乾癬,水疱性類天疱瘡に対してシクロスポリン,プレドニゾロン内服加療中であった.特に誘引なく発熱,全身倦怠感と左下腿に発赤,腫脹を認め,下肢蜂窩織炎として抗菌薬を投与したが改善に乏しかった.第25病日,両大腿に紅色調の板状硬結が出現,その後上腕,背部,胸部にも同様の硬結が多発し,生検にて小葉優位型の脂肪織炎を認めWeber-Christian病と診断した.プレドニゾロン増量にて速やかに解熱し硬結も消退した.近年,Weber-Christian病はその疾患独立性が疑問視されているが,本症例のように他の疾患に分類することが困難でWeber-Christian病と診断せざるを得ない病態は存在すると考える.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.