Japanese
English
症例報告
斑状強皮症の治療中に発症した好酸球性筋膜炎の1例
A case of eosinophilic fasciitis developped during treatment of morphea
宮嵜 敦
1
,
宇原 久
2
,
面高 信平
3
Atsushi MIYAZAKI
1
,
Hisashi UHARA
2
,
Shinpei OMODAKA
3
1諏訪赤十字病院皮膚科
2信州大学医学部皮膚科学教室
3茅野市
1Division of Dermatology, Suwa Red Cross Hospital, Suwa, Japan
2Department of Dermatology, Sinshu University School of Medicine, Matsumoto, Japan
3Chino, Japan
キーワード:
好酸球性筋膜炎
,
斑状強皮症
,
ステロイド抵抗性
Keyword:
好酸球性筋膜炎
,
斑状強皮症
,
ステロイド抵抗性
pp.626-631
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204842
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要約 56歳,女性.右下背部の硬化性紅斑局面を主訴に当科を初診した.病理組織学的に真皮から皮下脂肪織中隔に膨化した膠原線維の増生とリンパ球浸潤を認め斑状強皮症と診断し,ステロイド外用にて加療を行ったが著変なく経過した.初診4か月後から四肢に突っ張り感を自覚,その後急激に浮腫と硬化・関節の可動域制限が出現した.病理組織学的に筋膜を中心とした線維化と好酸球を混じた炎症細胞浸潤を呈し,臨床像・病理組織学的所見より好酸球性筋膜炎と診断した.プレドニゾロン30mg/日の内服にて加療を行ったが四肢に硬化が残存し,ステロイド漸減中に深在性斑状強皮症様の皮疹が再燃した.斑状強皮症と好酸球性筋膜炎の合併例では治療抵抗性を示す可能性があり,早期よりステロイドパルス療法を含めたステロイド大量投与や免疫抑制剤の使用を検討する必要がある.
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