Japanese
English
症例報告
糖尿病でステロイドの外用を行っていた患者にみられた汎発性皮膚カンジダ症の1例
A case of generalized cutaneous candidiasis complicated with diabetes mellitus and topical corticosteroid
澤田 宏子
1,2
,
二宮 淳也
1,3
,
長瀬 早苗
1
,
尾立 冬樹
2
,
石崎 純子
3
Hiroko SAWADA
1,2
,
Junya NINOMIYA
1,3
,
Sanae NAGASE
1
,
Fuyuki ORYU
2
,
Sumiko ISHIZAKI
3
1ながせ皮フ科
2立川相互病院皮膚科
3東京女子医科大学東医療センター皮膚科
1Nagase Hifuka, Akishima, Japan
2Division of Dermatology, Tachikawa Sougo Hospital, Tachikawa, Japan
3Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University Medical Center East, Tokyo, Japan
キーワード:
汎発性皮膚カンジダ症
,
糖尿病
,
肥満
Keyword:
汎発性皮膚カンジダ症
,
糖尿病
,
肥満
pp.621-625
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204841
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要約 46歳,女性.教師.160cm,85kg.初診1か月前より体幹部に皮疹が出現した.前医にてステロイド外用剤を処方されるも改善乏しく当科を受診した.肩から胸部,肘窩,背部に,瘙痒を伴う膿疱を混じた膜様の鱗屑を伴う小型紅斑が多発しており,検鏡にて仮性菌糸と胞子の集塊を確認した.真菌培養検査にてCandida albicansを同定し,また臨床検査にて血糖とHbA1cの異常高値を認めた.イトラコナゾール1日100mg内服6週間で皮疹は消退した.いままで糖尿病を指摘されたことはなく,今回重篤な糖尿病が放置されていたことで免疫力低下を呈し,過剰な発汗という環境要因が重なって皮膚カンジダ症の汎発化を招いたと考えられた.
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