Japanese
English
症例報告
慢性C型肝炎に対するペグインターフェロン皮下注射部に生じた著しい皮下血腫の1例
A case of severe subcutaneous hematoma at the injection site of PEG-interferon for chronic hepatitis C
村上 克彦
1
,
田口 麻莉
1
,
前川 直輝
1
,
國行 秀一
1
Katsuhiko MURAKAMI
1
,
Mari TAGUCHI
1
,
Naoki MAEKAWA
1
,
Shuichi KUNIYUKI
1
1大阪市民病院機構大阪市立総合医療センター皮膚科
1Division of Dermatology, Osaka City General Hospital, Osaka, Japan
キーワード:
注射部位反応
,
慢性C型肝炎
,
3剤併用療法
,
紫斑
,
皮下血腫
Keyword:
注射部位反応
,
慢性C型肝炎
,
3剤併用療法
,
紫斑
,
皮下血腫
pp.383-386
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204783
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要約 55歳,女性.慢性C型ウイルス性肝炎に対してテラプレビル・ペグインターフェロンα-2b(PEG-IFN)・リバビリンによる3剤併用療法を施行したところ,PEG-IFN皮下注射を実施した右上腕部に,注射11日後に著明な皮下血腫を生じた.さらに上下肢の散在性紅色丘疹(グレード2),腎機能低下,発熱,全身倦怠感などを認めた.皮疹拡大と全身状態の増悪が懸念されたので,直ちに3剤すべてを中止し,プレドニゾロン20mg/日を投与したところ,皮疹と皮下血腫の改善がみられた.PEG-IFN注射部位に著明な皮下血腫を生じた同様の報告はみられなかったが,同剤による局所の炎症反応,血栓形成,血管炎などが誘発したものと推測された.
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