Japanese
English
原著
血管平滑筋腫—血管腔に富む1例の報告と最近18年間の教室例の検討
Angioleiomyoma--Report of a Case with Prominent Vascular Spaces and Review of the Cases in the Department
木村 俊次
1
,
甲原 資秀
1
,
籏野 倫
1
Shunji KIMURA
1
,
Motohide KINEHARA
1
,
Hitoshi HATANO
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.619-625
発行日 1979年7月1日
Published Date 1979/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202087
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1)56歳家婦右前腕に生じた本症の1例を光顕的および電顕的に観察した.腫瘍は下部で静脈と思われる中等大の血管と連続性を示した.腫瘍本体は多数の管腔を有し,1層の内皮細胞がこれをとり囲み,さらにその外側に類円形〜長円形の核を有する腫瘍細胞が密に増殖して索状をなす.腫瘍細胞は組織化学的に平滑筋細胞に一致する所見を呈し,また電顕的に紡錘形〜不整形で,平滑筋細胞の超微構造を示した.内皮細胞は一般に腫大し,大小の空胞形成を示した.
2)昭和35年から52年までの18年間に慶大皮膚科で経験された14例の本症について検討したところ,従来と同様の傾向が見出された.
3)類似した組織構築を示す血管平滑筋腫,グロムス種瘍および血管外皮細胞腫の3瞳瘍について,相互の関連性を確認した.
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