Japanese
English
原著
下腿の有棘細胞癌に水疱性皮疹を合併した1例
A Case of Squamous Cell Carcinoma of the Lower Leg Associated with Non-specific Bullous Eruptions
佐藤 幸子
1
,
笠井 達也
1
Sachiko SATO
1
,
Tatsuya KASAI
1
1国立仙台病院皮膚科
1Department of Dermatology, Sendai National Hospital
pp.627-631
発行日 1979年7月1日
Published Date 1979/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202088
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下腿の巨大な有棘細胞癌に起因したと考えられる非特異的水疱性皮疹を呈した1例を報告した.患者は63歳男子で,ほぼ全身に激痒を伴った環状に配列する小水疱性皮疹が認められた.この皮疹は臨床的にはジューリング疱疹状皮膚炎に最も近似していたが,組織学的には棘融解を伴わない表皮内水疱で,eosinophilic spongioseを伴い,螢光抗体法による免疫組織学的所見も非特異的なものであった.皮疹はDDSにきわめてよく反応したが,完全消退にはいたらず,左下腿の巨大な有棘細胞癌の治療の目的で行った患側下腿の切断後に,完全に消褪した.
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