Japanese
English
症例報告
腹部に生じたdermatomyofibromaの小児例
A infantile case of dermatomyofibroma on the abdomen
平井 郁子
1
,
崎山 とも
1
,
森本 亜里
1
,
木花 光
1
,
髙江 雄二郎
1
Ikuko HIRAI
1
,
Tomo SAKIYAMA
1
,
Ari MORIMOTO
1
,
Akira KONOHANA
1
,
Yujiro TAKAE
1
1済生会横浜市南部病院皮膚科
1Division of Dermatology, Saiseikai Yokohamashi Nanbu Hospital, Yokohama, Japan
キーワード:
皮膚筋線維腫
,
筋線維芽細胞
,
線維芽細胞
,
小児
Keyword:
皮膚筋線維腫
,
筋線維芽細胞
,
線維芽細胞
,
小児
pp.811-814
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104128
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要約 2歳,男児.生後数か月より左下腹部に自覚症状のないしこりが出現した.径15mmの淡褐色皮内結節で,皮膚線維腫を疑い切除した.病理組織学的に真皮から皮下脂肪織にかけて境界不明瞭な紡錘形細胞よりなる腫瘍を認めた.腫瘍細胞は真皮内では表皮に平行して走行し,一部がα-SMA染色に陽性であり,CD 34染色は陰性で,dermatomyofibromaと診断した.本症は稀な良性の線維芽細胞/筋線維芽細胞性腫瘍で,若年女性や思春期前の男児の頸部,腋窩や鼠径などにみられる比較的新しい疾患概念である.予後は良好で切除後の再発はみられない.不必要な拡大切除を避けるためにも,類縁疾患との病理組織学的あるいは免疫組織学的検索が重要である.
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