Japanese
English
症例報告
高齢発症したcoccygeal padの1例
An elderly case of coccygeal pad
野村 尚志
1
,
江上 将平
1
,
笠井 弘子
1
,
横山 知明
1
,
藤本 篤嗣
1
,
杉浦 丹
1
Hisashi NOMURA
1
,
Shohei EGAMI
1
,
Hiroko KASAI
1
,
Tomoaki YOKOYAMA
1
,
Atsushi FUJIMOTO
1
,
Makoto SUGIURA
1
1静岡市立清水病院皮膚科
1Division of Dermatology, Shizuoka Municipal Shimizu Hospital, Shizuoka, Japan
キーワード:
coccygeal pad
,
胼胝様皮疹
,
高齢発症
Keyword:
coccygeal pad
,
胼胝様皮疹
,
高齢発症
pp.807-810
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104127
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要約 74歳,男性.トラック運転手(35年間).10年程前より仙尾部に結節が生じ徐々に増大した.初診時,臀裂部左側に右方に突出した35×75mm大の弾性硬,周囲との可動性不良な索状の皮膚腫瘤を認めた.仙尾部側面の単純X線/MRIにて尾骨の前方への屈曲偏位がみられた.その後方にMRI T1強調低信号,T2強調高信号を示す不整形の索状影を認めた.全身麻酔下に仙尾部腫瘤の全摘術を施行した.病理組織像は過角化と真皮から皮下組織にかけての膨化した膠原線維が密に増生し交錯していた.以上の所見よりcoccygeal padと診断した.本疾患は10歳台の報告例が多く,高齢発症は稀である.先天的および後天的要因いずれの説も唱えられているが,自験例は後天的要因による発症と考えた.
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