Japanese
English
症例報告
左乳房に生じた皮膚筋線維腫の1例
A case of dermatomyofibroma on the left breast
土屋 佳奈
1
,
明石 玲
1
,
林 伸和
1
,
川島 眞
1
Kana TSUCHIYA
1
,
Rei AKASHI
1
,
Nobukazu HAYASHI
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University,Tokyo,Japan
キーワード:
皮膚筋線維腫
,
α平滑筋アクチン
,
筋線維芽細胞
,
肥厚性瘢痕
,
創傷治癒
Keyword:
皮膚筋線維腫
,
α平滑筋アクチン
,
筋線維芽細胞
,
肥厚性瘢痕
,
創傷治癒
pp.841-843
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102427
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要約 46歳,女性.2002年に左乳房の2個の紅色結節に気づいた.色調,大きさに変化はないが,2006年10月頃よりそう痒感が出現した.同部に外傷の既往はない.初診時,左乳房内側に35×18mm大,その上方に径3mm大の弾性硬の下床と可動性のある紅色結節を認めた.下方の結節の生検病理組織像では,腫瘍は真皮内に存在し,被膜を有さず,束状に錯綜した線維芽細胞様細胞より構成されていた.免疫組織化学的にα平滑筋アクチン,ビメンチンが陽性,CD34,S100蛋白,デスミン,XIII因子が陰性であった.核の異型や大小不同は認めなかった.以上より,本例を皮膚筋線維腫と診断した.本腫瘍とケロイドや肥厚性瘢痕との異同について考察した.
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