Japanese
English
症例報告
多発性骨髄腫に合併し,舌の多発丘疹を認めたALアミロイドーシスの1例
A case of AL amyloidosis with multiple papule of the tongue coexisting multiple myeloma
佐藤 美聡
1,2
,
栗原 佑一
1
,
西尾 有紀子
1
,
井上 健太郎
3
,
宮川 俊一
1
Misato SATOH
1,2
,
Yuichi KURIHARA
1
,
Yukiko NISHIO
1
,
Kentaro INOUE
3
,
Shunnichi MIYAKAWA
1
1川崎市立川崎病院皮膚科
2慶應義塾大学病院皮膚科
3川崎市立川崎病院総合診療科
1Division of Dermatology, Kawasaki Municipal Kawasaki Hospital, Kawasaki, Japan
2Department of Dermatology, Keio University Hospital, Tokyo, Japan
3Division of Internal Medicine, Kawasaki Municipal Kawasaki Hospital, Kawasaki, Japan
キーワード:
ALアミロイドーシス
,
多発性骨髄腫
,
舌病変
Keyword:
ALアミロイドーシス
,
多発性骨髄腫
,
舌病変
pp.415-419
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104022
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 71歳,男性.初診の6か月前より15kgの体重減少を認め,3か月前から皮疹が出現したため当科を受診した.初診時,前額,口唇,前腕,体幹に丘疹が多発散在し,舌に半透明の丘疹および紫斑を認めた.病理組織像では粘膜下層に無構造物質が沈着し,コンゴーレッド染色で橙色に染色された.血清および尿中にBence Jones蛋白κ型M蛋白が検出され,骨髄生検では形質細胞が9.0%と増加していた.頭部X線で骨の打ち抜き像を認めた.上・下部消化管内視鏡では異常所見はなかった.多発性骨髄腫に合併したALアミロイドーシスと診断し,MD療法(メルファラン0.22mg/kg,デキサメタゾン40mg/日)を開始したが,呼吸不全,心不全のために2か月後に永眠した.舌病変を認め,かつ多発性骨髄腫に合併した症例は予後が悪く,早期診断および治療が重要であると考えた.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.