Japanese
English
症例報告
多発性骨髄腫を伴った全身性アミロイドーシスの1例
A case of systemic amyloidosis associated with multiple myeloma
布袋 祐子
1
,
菊池 新
1
,
清水 宏
1
Yuko FUTEI
1
,
Arata KIKUCHI
1
,
Hiroshi SHIMIZU
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
キーワード:
アミロイド
,
全身性アミロイドーシス
,
多発性骨髄腫
,
紫斑
Keyword:
アミロイド
,
全身性アミロイドーシス
,
多発性骨髄腫
,
紫斑
pp.427-430
発行日 1995年5月1日
Published Date 1995/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901548
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
79歳,男.原因不明の心不全にて当院内科に入院中,顔面,胸部の皮疹に主治医が気づき当科に依頼された.初診時,両眼瞼に紫斑,色素沈着,小結節を,また胸部に一部血疱を混じる紫斑を認めた.また,下口唇は全体的に硬結性に腫脹しており,巨大舌を認めた.皮疹より全身性アミロイドーシスを疑い,下口唇,眼瞼から皮膚生検を施行したところ,表皮直下,真皮,筋層内の血管周囲に豊富なアミロイドの沈着を確認した.また,全身検索にて多発性骨髄腫が発見され,心不全も多発性骨髄腫の部分症であることが判明した.自験例では皮膚の所見より全身性アミロイドーシスと診断しえたが,本症の皮膚症状,治療,予後につき若干の文献的考察を加えた.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.