Japanese
English
症例報告
胃癌と大腸癌を合併した抗155/140kDa蛋白抗体陽性の皮膚筋炎の1例
A case of dermatomyositis coexisting gastric and colon cancer with antibody against the 155/140kDa protein
佐藤 美聡
1
,
栗原 佑一
1
,
西尾 有紀子
1
,
宮川 俊一
1
,
濱口 儒人
2
,
藤本 学
2
Misato SATOH
1
,
Yuichi KURIHARA
1
,
Yukiko NISHIO
1
,
Shunichi MIYAKAWA
1
,
Yasuhito HAMAGUCHI
2
,
Manabu FUJIMOTO
2
1川崎市立川崎病院皮膚科
2金沢大学大学院医学系研究所皮膚科学
1Division of Dermatology, Kawasaki Municipal Kawasaki Hospital, Kawasaki, Japan
2Department of Dermatology, Kanazawa University Graduate School of Medicine Science, Kanazawa, Japan
キーワード:
皮膚筋炎
,
抗155kDa蛋白抗体
,
抗155/140kDa蛋白抗体
,
内臓悪性腫瘍
,
重複癌
Keyword:
皮膚筋炎
,
抗155kDa蛋白抗体
,
抗155/140kDa蛋白抗体
,
内臓悪性腫瘍
,
重複癌
pp.701-705
発行日 2012年8月1日
Published Date 2012/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103385
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要約 64歳,男性.2008年頃より顔面の紅斑を認め,その2年後,四肢,体幹に掻痒の強い紅斑が急激に出現した.ヘリオトロープ疹,爪囲紅斑,爪上皮出血点,Gottron徴候,背部の掻痒の強い線状紅斑を認めた.筋原性酵素が軽度上昇していたが,筋力低下などの筋症状はなかった.皮膚筋炎と診断し,全身検索を行ったところ,胃癌,大腸癌の重複癌を認め,所属リンパ節郭清を含めた胃全摘術および脾摘術・横行結腸部分切除術を施行した.皮膚症状は,術後1か月にはほぼ色素沈着となった.免疫沈降法で,悪性腫瘍合併皮膚筋炎に高頻度に検出される,抗155/140kDa蛋白抗体が陽性であった.抗155/140kDa蛋白抗体陽性の重複癌合併皮膚筋炎は,調べえた限り本邦で初めてである.
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