Japanese
English
症例報告
抗EJ抗体陽性の抗ARS抗体症候群の1例
A case of anti-aminoacyl tRNA synthetase antibody syndrome with anti-EJ antibody
秋津 美帆
1
,
石黒 直子
1
,
近藤 光子
2
,
濱口 儒人
3
,
藤本 学
3
,
川島 眞
1
Miho AKITSU
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Mitsuko KONDO
2
,
Yasuhito HAMAGUCHI
3
,
Manabu FUJIMOTO
3
,
Makoto KAWASHIMA
1
1東京女子医科大学皮膚科学教室
2東京女子医科大学第1内科
3金沢大学大学院医学系研究科皮膚科学
1Department of Dermatology, Tokyo Women's Medical University, Tokyo, Japan
2Department of Internal Medicine, Tokyo Women's Medical University, Tokyo, Japan
3Department of Dermatology, Kanazawa University Graduate School of Medical Science, Kanazawa, Japan
キーワード:
皮膚筋炎
,
間質性肺炎
,
抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体症候群
,
筋炎特異抗体
,
抗EJ抗体
Keyword:
皮膚筋炎
,
間質性肺炎
,
抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体症候群
,
筋炎特異抗体
,
抗EJ抗体
pp.411-414
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104021
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要約 65歳,女性.1999年より他院で間質性肺炎の診断でプレドニゾロン(PSL)60mg/日を開始され,2007年より当院内科にて通院中であった.経過中,上眼瞼,手指,肘頭,膝蓋の紅斑が明瞭となり,当科を紹介された.初診時,PSL 8mg/日投与中であった.皮膚筋炎を疑い,2008年に肘頭,2011年には手指の紅斑を生検するも,いずれも真皮上層血管周囲の軽度のリンパ球浸潤のみであった.筋症状はなく,腫瘍マーカーは正常範囲内であった.抗核抗体は80倍で,免疫沈降法にて抗EJ抗体が陽性であることが判明し,抗アミノアシルtRNA合成酵素抗体症候群と診断した.PSL 5~10mg/日の内服にて皮疹,間質性肺炎ともに進行は認めなかった.特発性の間質性肺炎として既にステロイド投与を受けている症例では,皮膚筋炎としての臨床像が顕性化しにくい可能性もあり,筋炎特異抗体について積極的に検討する必要があると考えた.
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