Japanese
English
症例報告
同側の鎖骨上窩リンパ節に転移を認めた肩原発の悪性黒色腫の1例
A case of malignant melanoma on the shoulder with a supraclavicular sentinel lymph node metastasis
徳永 茉以
1
,
遠藤 雄一郎
1
,
藤澤 章弘
1
,
谷岡 未樹
1
,
楯谷 一郎
2
,
平野 滋
2
,
椛島 健治
1
,
宮地 良樹
1
Mai TOKUNAGA
1
,
Yuichiro ENDO
1
,
Akihiro FUJISAWA
1
,
Miki TANIOKA
1
,
Ichiro TATEYA
2
,
Shigeru HIRANO
2
,
Kenji KABASHIMA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座皮膚科学分野
2京都大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科
1Department of Dermatology, Graduate School of Medicine, Kyoto University, Kyoto, Japan
2Department of Otolaryngology-Head and Neck Surgery, Graduate School of Medicine, Kyoto University, Kyoto, Japan
キーワード:
鎖骨上窩リンパ節
,
肩原発悪性黒色腫
,
センチネルリンパ節
,
選択的頸部リンパ節郭清術
Keyword:
鎖骨上窩リンパ節
,
肩原発悪性黒色腫
,
センチネルリンパ節
,
選択的頸部リンパ節郭清術
pp.1087-1090
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103842
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要約 48歳,男性.血液透析中.直径10mm大の黒色腫瘤を左肩に認めた.病理学的診断は悪性黒色腫であり,核小体明瞭で大型の異型細胞と紡錘形細胞が充実性に増殖し,メラニンを含有していた.RIシンチグラフィでは,左側鎖骨上窩リンパ節にのみ取り込みを認めた.原発巣切除術に加えて,左側鎖骨上窩センチネルリンパ節生検(RI・色素・蛍光法を併用)を施行したところ,転移を認めた.CT・FDG-PETで遠隔・リンパ節転移を疑う集積はなかった.原発巣の追加切除や左側頸部選択的リンパ節郭清術では,腫瘍細胞はなかった.術後補助療法は,インターフェロンβの局所注射(300万IU/日を5日間連続投与)を施行した.現時点では,局所再発・遠隔転移を認めていない.センチネルリンパ節を同定するためには,シンチグラフィーやマッピングを組み合わせることが必要である.また頸部にセンチネルリンパ節を認める症例では,選択的頸部リンパ節郭清術を検討してもよいと思われる.
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