Japanese
English
症例報告
右鎖骨上窩リンパ節腫脹を契機に発見された食道原発悪性黒色腫の1例
A case of primary malignant melanoma of esophagus detected from right supraclavicular lymphadenopathy
堀江 啓太
1
,
秦 洋郎
1
,
馬場 慶子
1
,
泉 健太郎
1
,
本間 英里奈
1
,
氏家 英之
1
,
青柳 哲
1
,
細川 正夫
2
,
清水 宏
1
Keita HORIE
1
,
Hiroo HATA
1
,
Keiko BABA
1
,
Kentaro IZUMI
1
,
Erina HOMMA
1
,
Hideyuki UJIIE
1
,
Satoru AOYAGI
1
,
Masao HOSOKAWA
2
,
Hiroshi SHIMIZU
1
1北海道大学大学院医学研究科皮膚科学分野
2恵佑会札幌病院
1Department of Dermatology, Hokkaido University Graduate School of Medicine, Sapporo, Japan
2Keiyukai Sapporo Hospital, Sapporo, Japan
キーワード:
食道原発
,
悪性黒色腫
,
鎖骨上窩リンパ節
,
PET/CT
Keyword:
食道原発
,
悪性黒色腫
,
鎖骨上窩リンパ節
,
PET/CT
pp.249-253
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103568
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要約 70歳,男性.初診の約2週間前から右鎖骨上窩の皮下腫瘤を自覚していた.近医で施行された穿刺吸引細胞診で悪性黒色腫のリンパ節転移と診断され,全身精査・加療目的に当科紹介受診となった.初診時,原発を疑わせる皮疹はなく,PET/CTでも右鎖骨上窩の皮下腫瘤のみにしかFDGの集積を認めなかった.上部消化管内視鏡検査を施行したところ,食道内に20×15mmの隆起性黒色病変があり,生検にて食道原発の悪性黒色腫と診断した.食道亜全摘,噴門側胃切除,3領域リンパ節郭清施行し,食道原発悪性黒色腫Stage IIと診断し,術後DAV-フェロン療法5コースを追加した.食道原発悪性黒色腫は非常に稀で,通常のより予後不良である.頸部あるいは鎖骨上窩リンパ節の転移性病変を見た際には,原発となりうる咽頭,喉頭,および消化管の内視鏡検査などによる直視下での病変検索を怠ってはいけないことを留意すべきであると考えた.
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