Japanese
English
症例報告
スマンクス(R) (ジノスタチンスチマラマー) 動注による皮膚潰瘍の1例
A case of skin ulcer following transcatheter arterial injection of SMANCS(R)(zinostatin stimalamer)
奥村 美香
1
,
中川 浩一
1
,
田宮 久詩
1
,
前川 直輝
1
,
石井 正光
1
Mika OKUMURA
1
,
Koichi NAKAGAWA
1
,
Hisashi TAMIYA
1
,
Naoki MAEKAWA
1
,
Masamitsu ISHII
1
1大阪市立大学医学部皮膚科
1Depertment of Dermatology,Osaka City University Medical School
キーワード:
スマンクス(R)
,
皮膚潰瘍
,
肝細胞癌
Keyword:
スマンクス(R)
,
皮膚潰瘍
,
肝細胞癌
pp.1166-1168
発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101478
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83歳,男性.1998年に肝細胞癌と診断され,肝動脈塞栓術,抗癌剤の動脈内注射(動注)が施行された.いったんは縮小したものの再び増大してきたため,2001年8月に側副血行路である右内胸動脈よりスマンクス(R)を動注した.当日夜から右胸部痛が,また動注3日目より圧痛と硬結を伴う紅斑が胸部右側と腹部右側に出現してきた.スマンクス(R)が内胸動脈の皮枝に流入したために生じたと考え,ステロイドホルモン製剤の内服,局所注射(局注)を行うも効果を認めなかった.次第に中央部が壊死し,潰瘍を形成してきたため,デブリードマンと植皮術により再建した.スマンクス(R)はリピオドールに溶解しているため,ほかの抗癌剤に比べ長時間血管内に留まり,遷延性の潰瘍となりやすい.
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