Japanese
English
特集 潰瘍をきたす疾患
治療
術後皮膚欠損への植皮術における陰圧閉鎖療法の応用
Application of negative pressure wound therapy for skin grafts
戸村 八蓉生
1
,
山田 勝裕
1
,
河野 通浩
1
Yayoi Tomura
1
,
Katsuhiro Yamada
1
,
Michihiro Kono
1
1秋田大学大学院医学系研究科皮膚科学・形成外科学講座
1Department of Dermatology and Plastic Surgery, Akita University Graduate School of Medicine
キーワード:
植皮術
,
陰圧閉鎖療法
,
タイオーバー固定
Keyword:
植皮術
,
陰圧閉鎖療法
,
タイオーバー固定
pp.939-945
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002179
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皮膚腫瘍の切除後や慢性潰瘍の再建術として,植皮術が広く用いられている.従来は植皮片の固定法としてタイオーバー法が使われてきたが,術者の経験に左右されたり,広い面積の植皮や関節部の固定には不向きであったりと,いくつかの問題があった.
これらの問題を解決すべく,近年では陰圧閉鎖療法(negative pressure wound therapy:NPWT)が植皮の固定に用いられ,生着率のよさや簡便さなどの有用性が報告されている1~4).NPWTは創傷を閉鎖環境として局所的に陰圧にコントロールすることで創傷の治癒を促す治療法を指す.本法は創の縮小効果や肉芽形成の促進,過剰な滲出液の除去などの利点がある.
われわれは2015~2017年の3年間に当科においてNPWTにて固定した植皮術を施行した症例について検討した.代表的症例を供覧しつつ,本法施行における工夫や留意点について述べる.
(「はじめに」より)
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