Japanese
English
症例報告
陰囊に発生した基底細胞癌
Basal cell carcinoma on the scrotum
土井 恵美
1
,
伊藤 史朗
2
,
尾市 誠
2
,
半田 芳浩
2
Megumi DOI
1
,
Shiro ITO
2
,
Makoto OICHI
2
,
Yoshihiro HANDA
2
1安江病院皮膚科
2江南厚生病院皮膚科
1Division of Dermatology, Yasue Hospital, Gifu, Japan
2Division of Dermatology, Konan Kousei Hospital, Konan, Japan
キーワード:
陰囊
,
基底細胞癌
Keyword:
陰囊
,
基底細胞癌
pp.707-710
発行日 2012年8月1日
Published Date 2012/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103386
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要約 87歳,男性.2~3か月ほど前に近医で陰囊の腫瘍を指摘された.初診時,陰囊左側に中央に常~紅色丘疹および潰瘍を伴う45×40mmの黒褐色結節,さらに下部に黒褐色点状の衛星病変を認めた.臨床型は結節潰瘍型,組織型は充実型の基底細胞癌と診断し,局所麻酔下にて,腫瘍辺縁から5mm離して肉様膜上で切除した.文献的考察から陰囊部基底細胞癌は,基底細胞癌全体の集計と比較して腫瘍径が大きく,全例が高リスク症例であったため,初回の確実な切除が重要である.切除後の再発例は21例中1例にみられ,転移例はなかった.しかし海外では,陰囊部基底細胞癌は転移率が高いとの報告もあるため,転移の検索も必要であると考えた.
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