Japanese
English
症例報告
顔面の片側優位に生じたcolloid miliumの1例
A case of colloid milium arising predominantly on one side of the face
楠葉 展大
1
,
大橋 理加
1
,
辻岡 馨
1
,
中村 智之
2
,
上出 康二
2
,
小倉 治雄
3
Nobuhiro KUSUBA
1
,
Rika OHASHI
1
,
Kaoru TSUJIOKA
1
,
Tomoyuki NAKAMURA
2
,
Koji UEDE
2
,
Haruo OGURA
3
1日本赤十字社和歌山医療センター皮膚科
2和歌山ろうさい病院皮膚科
3小倉皮膚科
1Division of Dermatology,Japanese Red Cross Society Wakayama Medical Center,Wakayama,Japan
2Division of Dermatology,Wakayama Rosai Hospital,Wakayama,Japan
3Ogura Dermatology Clinic,Wakayama,Japan
キーワード:
colloid milium
,
膠様稗粒腫
,
アミロイドーシス
,
顔面片側性
Keyword:
colloid milium
,
膠様稗粒腫
,
アミロイドーシス
,
顔面片側性
pp.523-527
発行日 2012年6月1日
Published Date 2012/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103336
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要約 39歳,男性.既往歴,家族歴,薬物服用歴に特記事項はない.2008年3月頃より左頰部に自覚症状のない皮疹が出現し,他院でステロイド局注,内服,外用,塩酸ミノサイクリン,ジアフェニルスルホン内服,タクロリムス外用などで治療されたが徐々に拡大したため2011年3月当科を受診した.左頰部に赤褐色から茶褐色の丘疹が集まり不定形の局面を形成し,前額,右頰部の一部にも同様の所見がみられた.生検病理組織像にて真皮浅層に好酸性無構造物質の沈着を認め,沈着物はPAS染色弱陽性,エラスチカ・ワンギーソン染色で淡黄染,ダイロン染色陽性で緑色偏光を示し,アミロイドP陽性,アミロイドA陰性,AE1/AE3陰性でありcolloid miliumと診断した.積極的な治療は希望されず紫外線防御を指導した.顔面の左側優位に皮疹が出現した要因は不明であった.本症はアミロイドーシスとの鑑別が最も問題となる.
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