Japanese
English
症例報告
Brunsting-Perry型類天疱瘡の1例
A case of Brunsting-Perry pemphigoid
綿貫(工藤) 沙織
1
,
本多 皓
1
,
栗原 英美
1
,
橋本 玲奈
2
,
山上 淳
2
,
中山 秀夫
3
,
陳 科榮
1
Saori WATANUKI(KUDO)
1
,
Aki HONDA
1
,
Emi KURIHARA
1
,
Rena HASHIMOTO
2
,
Jun YAMAGAMI
2
,
Hideo NAKAYAMA
3
,
Ko-Ron CHEN
1
1東京都済生会中央病院皮膚科
2慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
3中山皮膚科クリニック
1Division of Dermatology,Tokyo-to Saiseikai Central Hospital,Tokyo,Japan
2Department of Dermatology,Keio University School of Medicine,Tokyo,Japan
3Nakayama Dermatology Clinic,Tokyo,Japan
キーワード:
自己免疫性水疱症
,
限局性類天疱瘡
,
Brunsting-Perry型
,
水疱性類天疱瘡
Keyword:
自己免疫性水疱症
,
限局性類天疱瘡
,
Brunsting-Perry型
,
水疱性類天疱瘡
pp.497-501
発行日 2012年6月1日
Published Date 2012/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103331
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要約 51歳,女性.潰瘍性大腸炎などの既往があった.2008年3月より顔面に掻痒を伴う水疱とびらんを繰り返し生じていた.一部はびらんの辺縁に小水疱を形成しながら拡大した.粘膜疹はなかった.病理組織学的には表皮下水疱で水疱内や水疱辺縁部の基底膜に沿って多数の好酸球が浸潤していた.蛍光抗体直接法で皮疹部の基底膜部に線状にIgG・C3が沈着していた.ELISA法では抗BP180NC16a抗体(Index値)19.7であった.1M食塩水剥離皮膚を基質として用いた蛍光抗体間接法で表皮側にIgG沈着を認めた.プレドニゾロン(PSL)20mg/日の内服とヒドロコルチゾン軟膏外用にて,皮疹は明らかな瘢痕を残さず改善した.その後PSLを5mg/日まで漸減したところ顔面に水疱が再燃した.33か月以上の観察で水疱が頭頸部にほぼ限局した特異な臨床経過などより,Brunsting-Perry型類天疱瘡と診断した.稀な症例であり若干の文献的考察も交えて報告する.
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