Japanese
English
症例報告
下顎に生じたBrunsting-Perry型類天疱瘡の1例
A case of Brunsting-Perry pemphigoid on the lower jaw
松田 晃徳
1
,
土橋 人士
1
,
石井 文人
2
,
古賀 浩嗣
2
,
池田 志斈
1
Akinori MATSUDA
1
,
Hitoshi TSUCHIHASHI
1
,
Norito ISHII
2
,
Hiroshi KOGA
2
,
Shigaku IKEDA
1
1順天堂大学医学部皮膚科学講座
2久留米大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology and Allergology, Juntendo University Graduate School of Medicine, Tokyo, Japan
2Department of Dermatology, Kurume University School of Medicine, Kurume, Japan
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
Brunsting-Perry型
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
Brunsting-Perry型
pp.781-786
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207095
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要約 24歳,女性.初診11か月前より下顎に限局して集簇する緊満性小水疱が出現,消退を繰り返していた.近医で単純疱疹や膿痂疹として加療されるも改善に乏しく,皮疹の出現を繰り返すため当院を受診した.病理組織では表皮下水疱がみられ,蛍光抗体直接法では表皮基底膜にIgG,C3が沈着し,BP230-ELISAが陽性であった.臨床症状と併せてBrunsting-Perry型類天疱瘡と診断した.Brunsting-Perry型類天疱瘡は,頭頸部に限局する再発性水疱症であり,病態学的な位置付けは現在も不明確である.しかし近年臨床所見でBrunsting-Perry型類天疱瘡と診断された症例について,ELISA法や免疫ブロット法などによる詳細な免疫学的検討が行われるようになり免疫学的多様性が示されている.日常診察で頻度の高い単純疱疹や膿痂疹と臨床所見が類似しているが,難治性である場合にはBrunsting-Perry型類天疱瘡を鑑別として考える必要がある.
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