Japanese
English
症例報告
肉芽腫性外陰炎の1例
A case of vulvitis granulomatosa
野田 香菜
1
,
星野 慶
1
,
山田 祥子
2
Kana NODA
1
,
Kei HOSHINO
1
,
Shoko YAMADA
2
1名古屋掖済会病院皮膚科
2名古屋掖済会病院小児科
1Division of Dermatology,Nagoya Ekisaikai Hospital,Nagoya,Japan
2Division of pediatrics,Nagoya Ekisaikai Hospital,Nagoya,Japan
キーワード:
肉芽腫
,
肉芽腫性外陰炎
Keyword:
肉芽腫
,
肉芽腫性外陰炎
pp.111-114
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103166
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要約 8歳,女児.2010年9月頃より陰部に掻痒を伴う紅斑が出現した.ステロイド外用で掻痒は改善したが,10月頃より左大陰唇が腫脹してきた.腫脹が徐々に増大したため,2011年1月に皮膚生検を施行した.真皮浅層から深層に巨細胞を混じた類上皮肉芽腫を認めた.全身検索で異常なく,肉芽腫性外陰炎と診断した.肉芽腫性口唇炎は持続的な口唇腫脹を主訴とする慢性の肉芽腫性病変であるが,同様の病変が外陰部に生じたものを肉芽腫性外陰炎といい,まれな疾患である.Crohn病の腸管外合併症として外陰部に肉芽腫を生じることがあり,肉芽腫性外陰炎との鑑別がしばしば問題となる.外陰の肉芽腫がCrohn病の発症に先行することもあり,今後も消化器症状の出現に注意する必要がある.
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