Japanese
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症例報告
急性期に多剤に対してDLST陽性を示した急性汎発性発疹性膿疱症の2例
Two cases of acute generalized exanthematous pustulosis in which multiple drugs showed positive lymphocyte transformation test on acute stage
盛山 吉弘
1
,
端本 宇志
1
,
建持 敦子
1
Yoshihiro MORIYAMA
1
,
Takashi HASHIMOTO
1
,
Atsuko KENMOCHI
1
1土浦協同病院皮膚科
1Department of Dermatology,Tsuchiura Kyodo General Hospital,Tsuchiura,Japan
キーワード:
急性汎発性発疹性膿疱症
,
DLST
,
リンパ球刺激試験
,
多剤
,
感染症
Keyword:
急性汎発性発疹性膿疱症
,
DLST
,
リンパ球刺激試験
,
多剤
,
感染症
pp.773-777
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103047
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要約 症例1:8歳,女児.咽頭痛に対して,5剤を内服した.内服24時間以内に高熱を伴い,間擦部を主体とするびまん性紅斑の上に小膿疱が多発した.白血球28,200/μl,好中球92%.薬剤中止にて,速やかに症状は改善した.発症9日後のDLSTは5剤中3剤が陽性であったが,発症38日後では,すべての薬剤がほぼ陰性化した.症例2:80歳,女性.腹痛にて他院に入院したが4日で軽快し,2剤の内服処方を受け退院となった.その18日後に,高熱を伴い全身に汎発性の紅斑が出現し,4剤が追加処方された.紅斑上に小膿疱が出現した.白血球26,100/μl,好中球95%.薬剤中止とともに,PSL 40mg/日より開始した.経過は良好で,10日間でPSL内服終了となった.発症7日後のDLSTでは6剤中5剤が陽性であったが,発症42日後にはすべての薬剤で陰性となった.2例ともに経過から,何らかの感染症がある状態での薬剤投与により,皮疹が誘発された可能性を考えた.
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