特集 薬疹・薬物障害
潰瘍性大腸炎患者に生じた急性汎発性発疹性膿疱症の1例
明石 顕
1
,
植木 理恵
,
石川 大
1順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター 皮膚科
キーワード:
Gamma-Globulins
,
Minocycline
,
Petrolatum
,
尋常性ざ瘡
,
大腸炎-潰瘍性
,
多剤併用療法
,
経口投与
,
経皮投与
,
Meropenem
,
急性汎発性発疹性膿疱症
,
静脈内注入
,
Betamethasone Butyrate Propionate
Keyword:
Administration, Oral
,
Acne Vulgaris
,
Administration, Cutaneous
,
Drug Therapy, Combination
,
gamma-Globulins
,
Colitis, Ulcerative
,
Infusions, Intravenous
,
Minocycline
,
Acute Generalized Exanthematous Pustulosis
,
Meropenem
,
Petrolatum
pp.367-370
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016208976
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28歳男。ステロイド依存性潰瘍性大腸炎のため当院消化器内科通院中であったが、前胸部に毛包一致性紅色丘疹が出現したため当科受診となった。ステロイドざ瘡としてMINO内服を開始したが、開始6日後より発熱、炎症反応の上昇を認め、四肢・体幹には紅斑と膿疱が出現し、急速に拡大したため入院となった。入院時、薬疹とタクロリムスによる免疫低下状態による重症感染症を疑い、γグロブリン製剤、抗菌薬の投与を開始した。さらにMINOの投与中止と補液を行ったところ、速やかに解熱・膿疱の改善が得られた。その後の精査にてDLST、PTはともに陰性であったが、臨床症状および病理所見から、MINOによる急性汎発性発疹性膿疱症と考えられた。
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